トランプ氏が約束するウクライナとの「巨額協定」、米当局者は鉱物資源そのものに疑問

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(CNN) トランプ米大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領とまもなく締結する「1兆ドル規模の協定」により、米国が大量のレアアース(希土類)鉱物を簡単に利用できるようになると主張している。しかし、この見方は、現職または元米国当局者の間で広く認識されている評価とは食い違っている。当局者らはウクライナにレアアースやその他の鉱物資源が豊富にあるという実際の証拠はほとんどなく、存在する鉱物の多くは戦争で荒廃した同国東部にあって採掘は困難、あるいは不可能との見方を示す。

ゼレンスキー氏の訪問を翌日に控え、トランプ氏は記者団に「我々は掘って、掘って、掘り続けるだろう」と語った。「米国の納税者は実質的に、ウクライナの自衛を支援するために注ぎ込まれた数千億ドルの返済を受けることになる」

ホワイトハウスで28日に署名されるとみられる協定は、苦境に立たされているゼレンスキー氏にとって大成功とみなされる可能性がある。米国からの支援が揺らいでいる時期に同氏はトランプ氏が吹聴できる協定をもたらすことになるからだ。

現職および元米国当局者、アナリスト、専門家らは、ウクライナがどのような資源を保有し、それを活用できるかについての明確な見通しがないと口をそろえる。最新の評価はないとみられ、知られていることは数十年前のソ連時代の地図に基づいている。

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