米最高裁、対外援助凍結の解除求めた地裁命令を一時差し止め
(CNN) トランプ米政権が対外援助への資金提供を凍結している問題で、連邦最高裁判所のロバーツ長官は26日、同日中に20億ドル(約3000億円)の凍結を解除するよう求めた連邦地裁の暫定命令を一時的に差し止めた。
トランプ氏による連邦政府の改革をめぐり、最高裁が判断を示したのは初めて。
ただしロバーツ氏の差し止め命令は、最高裁が文書を検討する期間として2~3日を確保するための応急措置にすぎない。専門家は、最高裁がこの件自体についてどのような判断を下すかは別問題だと指摘する。
トランプ政権の当局者らは、26日深夜12時に設定されていた期限の数時間前、最高裁に駆け込んで介入を要請していた。
問題になっているのは、トランプ氏が先月の大統領令で凍結した国務省と国際開発局(USAID)による対外支援。これに対して複数の団体が訴訟を起こし、地裁判事が先日、審理中は凍結を解除するよう命令した。
トランプ政権が解除に応じなかったため、地裁判事は原告側からの訴えを受け、自身の命令の前に完了していた支援の資金を全額、26日中に支払うよう命じた。だが政権側は、支払いには数週間かかり、命令に従うのは不可能だと主張していた。