大雨でヒアリが大拡散 人や動物の被害続出、23人入院 オーストラリア

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南米原産のヒアリは世界最悪級の侵略的外来種で、毒針で刺されると死に至ることもある/Wirestock/iStockphoto/Getty Images

南米原産のヒアリは世界最悪級の侵略的外来種で、毒針で刺されると死に至ることもある/Wirestock/iStockphoto/Getty Images

(CNN) オーストラリアで人や動物がヒアリに刺される被害が激増している。国営放送ABCによると、3月初旬以来、これまでに23人が病院に入院した。

南米原産のヒアリは世界最悪級の侵略的外来種で、毒針で刺されると腫れやアレルギー反応を引き起こし、死に至ることもある。

オーストラリア北東部のクイーンズランド州では何年も前からヒアリが問題になっていたが、今月上旬、熱帯低気圧による豪雨に見舞われて以来、家畜や人が刺される被害が激増した。大雨で地上に出てきたヒアリは、筏(いかだ)を作って水面を漂い、新しい場所へ移動していた。

ABCによると、国のヒアリ対策機関には3月1日以来、ヒアリに刺されたことによる激しい反応のため治療を要したという報告が60件寄せられ、うち23人は入院を必要とした。

建設作業員のスコット・ライダーさんは、繰り返し刺されて足が腫れ上がったといい、「奴らはそこらじゅうにいる。パティオをはい上がってきて家の中に入り込む。芝刈機もトラクターにも上がってくる」と訴えた。

クイーンズランド州の別の住民は、飼っていた子犬がヒアリの巣の上で死んでいるのを見つけたと話しているという。

クイーンズランド州政府は24日、ヒアリ対策に2400万オーストラリアドル(約23億円)を拠出すると発表した。

「ヒアリは経済、環境、健康、屋外生活に大打撃を与えかねない」と同州政府は述べ、「もし対策を講じなければ、作物や庭や公園を荒らし、人と野生生物、動物、ペットを危険にさらしかねない」と指摘している。

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