ウォンバットを抱えて走る米インフルエンサーの動画拡散、豪当局がビザ取り消しか

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ウォンバットは凶暴な動物ではないが、かぎづめで人を傷つける恐れがある/Jamie La/Moment RF/Getty Images/File

ウォンバットは凶暴な動物ではないが、かぎづめで人を傷つける恐れがある/Jamie La/Moment RF/Getty Images/File

ブリスベン(CNN) 米国からオーストラリアを訪れたインフルエンサーの女性が野生の有袋類ウォンバットの赤ちゃんを抱え、車に向かって走る場面の動画が拡散したことを受けて、オーストラリア当局はビザ要件違反の可能性を調べている。

動画に映っていたのは、インスタグラムで9万2000人のフォロワーを持つサム・ジョーンズさん。ウォンバットの母親が追いかけてくる姿も見える。

男性が「赤ちゃんウォンバットを捕まえた」「ほら、母親が追いかけてくる」と笑う音声も入っていた。

撮影された時期や場所は不明だが、夜間の映像で、ウォンバットの生息地、オーストラリア南東部の農村部の路上とみられる。

ウォンバットを抱え、待機している車に向かって走るインフルエンサーの女性/Samstrays_somewhere/Instagram
ウォンバットを抱え、待機している車に向かって走るインフルエンサーの女性/Samstrays_somewhere/Instagram

専門家によれば、ジョーンズさんが抱えていたのは一般的なウォンバットで、絶滅の恐れがある野生生物には指定されていない。ただしオーストラリアでは、すべての野生生物が法律で保護されている。

バーク内相によると、当局はジョーンズさんのビザを取り消し、永久に入国を禁止する可能性があるという。

アルバニージー首相は13日、「ウォンバットの母親から赤ちゃんを奪って苦しめるのは言語道断の行為」と非難し、同国に生息する大型のワニなど、ほかの動物に同じことをしてみればいいと追及した。

動画が投稿されたジョーンズさんのインスタグラム・アカウントはその後、非公開の設定に変更され、ティックトックのアカウントもすでに削除されている。

豪公共放送ABCによると、ジョーンズさんは設定変更前にネットへの投稿で、赤ちゃんウォンバットを1分間ほど抱えただけで母親に返し、2匹は無傷で茂みに歩き去ったと説明。「捕獲が危害になるような野生生物を捕まえることは、決してしない」と強調した。

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