米国の蒸留酒業界、EUの報復関税に「深い失望」と懸念を表明

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欧州連合(EU)によるウイスキーへの関税について、米国の蒸留酒業界団体が失望と懸念を表明した/Ryan C. Hermens/Lexington Herald-Leader/Tribune News Service/Getty Images

欧州連合(EU)によるウイスキーへの関税について、米国の蒸留酒業界団体が失望と懸念を表明した/Ryan C. Hermens/Lexington Herald-Leader/Tribune News Service/Getty Images

ニューヨーク(CNN) 欧州連合(EU)がトランプ米政権による関税発動への対抗措置の一部として、米国製ウイスキーへの関税を50%に引き上げると発表したことに対し、米国の蒸留酒業界団体が12日、「深い失望」と重大な懸念を表明した。

業界団体の米蒸留酒協議会(DISCUS)のクリス・スウォンガー最高経営責任者(CEO)は声明で、米国製蒸留酒のEU向け輸出を立て直そうとする取り組みが大きく妨げられるだろうと述べた。

DISCUSSのデータによると、米国製ウイスキーの売り上げはコロナ禍で20%近く伸び、昨年50億ドル(約7400億円)を超えた。その一方で生活費の高騰から飲酒を控える消費者が増え、ウイスキーを含む蒸留酒の売り上げは減少傾向に転じている。大手のひとつブラウンフォーマンが1月に約700人の人員を削減するなど、影響が出始めている。

スウォンガー氏は、業界が国内市場の減速に直面するなかで、関税が成長を妨げ、全米の蒸留酒メーカーや農家に悪影響を及ぼすことになると指摘した。

欧州は米国産ウイスキーの重要な市場。前回の関税が停止されてから、輸出額は過去3年間で60%増え、6億9900万ドルに達していた。

カナダでも先週、米政権の関税に対抗して米国製蒸留酒が店舗から撤去された。この措置に対し、ラウンフォーマンのローソン・ホワイティングCEOは「関税より悪い」と反発を示していた。

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