米CDC所長候補、ワクチンに関する虚偽の主張繰り返す 上院議員との会談で
(CNN) トランプ米大統領が疾病対策センター(CDC)の所長に指名した、医師で元共和党下院議員のデービッド・ウェルドン氏が先月に民主党のマレー上院議員と会談した際、ワクチンに関する「既に否定された主張」を繰り返していたことがわかった。マレー氏が明らかにした。
マレー氏は「厳格に検証された小児用ワクチン接種計画が子どもを有害な水準の水銀に暴露したり、自閉症を引き起こしたりしているという虚偽を信じる人物をCDCのトップに据えるのは危険だ」と語った。この声明はブルームバーグ通信が最初に報じた。
マレー氏の所属する上院保健教育労働年金委員会は13日にウェルドン氏の指名承認のための公聴会を開く。CDC所長指名候補の公聴会が開かれるのはこれが初めて。
ウェルドン氏はCNNの取材要請にすぐには応じなかった。
1995年から2009年までフロリダ州で下院議員を務めていた同氏は、ワクチンと自閉症の関連を信じる人物として知られていた。この見解は幾度となく否定されている。
ワクチンと自閉症には関連がないことを示す十分な証拠があるにもかかわらず、反ワクチン派のロバート・F・ケネディ氏が率いる保健福祉省はこの関連についてCDCに調査を要請したとされている。ウェルドン氏の公聴会は、こうした動きの中で行われる。
さらに現在、トランプ政権は連邦保健機関の規模を縮小し、研究資金も凍結している。
マレー氏は同政権がワクチン懐疑派の人物を要職に登用する一方で、何千人もの公衆衛生の専門家を解雇し、保健機関同士の情報発信も停止させていると批判。「公衆衛生の基盤を弱体化させれば、深刻な影響が出るのは必至だ」と訴えた。