観光潜水艇が沈没、ロシア人観光客6人死亡 エジプト
(CNN) 在エジプトのロシア大使館とエジプトの国営メディアによると、同国東部の紅海に面したリゾート地フルガダ沖で27日、観光用の潜水艇が沈没し、ロシア人観光客6人が死亡した。
地元の紅海県の公式SNSが死亡を確認した。アムル・ハナフィ知事によると、沈没時の乗客は45人。ロシア、インド、ノルウェー、スウェーデンからの観光客が含まれていた。この他、エジプト人の乗員5人が乗っていたという。ロシア人6人以外の観光客は全員救助された。
ハナフィ氏は観光客4人が重体と説明。現在地元の病院の集中治療室(ICU)で治療を受けているとした。
ロシア大使館が明らかにしたところによると、潜水艇は現地時間午前10時ごろに沖合約1キロの地点で沈没した。潜水艇ではサンゴ礁を観覧するツアーが催行されていた。乗っていた人々の大半は地元のホテルや病院に運ばれたという。
フルガダは人気の海洋リゾート地で、観光はエジプトの大きな収入源となっている。
ハナフィ氏は、現在当局が潜水艇の乗員と共に事故原因の調査に当たっていると述べた。また潜水艇には有効な運航許可証が発行されており、乗員のリーダーも取得が義務づけられている「科学的証明書」を保持しているとした。
ツアー催行会社のシンドバッド・サブマリーンズのウェブサイトには、社内には「長年の経験」を持つ「専門チーム」がおり、潜水艇は「フィンランドで設計され、水深75メートルの水圧に耐える」とある。
同社はレクリエーション用の潜水艇を2隻保有しており、それぞれ定員は乗客44人、操縦士2人。内部は各乗客が窓から海中を眺められる構造になっている。潜水艇は水深25メートル地点に40分間潜水することが可能という。
同社によると緊急時に備え、頭上に酸素マスク、座席の下に救命胴衣が配置されている。
フルガダでは昨年11月、しけの警報が出る中、観光用のヨットが出港して沈没し、少なくとも16人が行方不明になった。