韓国山火事、死者30人に 墓参りの男性が失火か
ソウル(CNN) 韓国の南東部を襲った大規模な山火事で、警察は31日、家族の墓の世話をしていた男性が山火事を引き起こした可能性があると明らかにした。
複数の山火事によって、30人が死亡したほか、数千軒の建物に被害が出た。被災した建物には何百年もの歴史を誇る仏教の寺院も含まれる。
警察によれば、今回の山火事に関連して50代の男性から事情を聴いている。
警察によれば、男性は今月22日に、家族の墓参りに慶尚北道(キョンサンプクド)義城(ウィソン)郡を訪問した。男性は強風の際に火をつけたとみられている。
韓国の森林当局によれば、今回の山火事は31日までに消し止められたが、合計で約4万8000ヘクタールが焼失した。

山火事によって焼け落ちた寺院=慶尚北道義城郡/Chris Jung/NurPhoto/Getty Images
当局によれば、3100人あまりが114カ所の避難所に避難した。
国防省によれば、山火事への対応のため、兵士約7500人と420機あまりのヘリコプターが派遣された。派遣されたヘリコプターの中には在韓米軍のヘリ4機も含まれる。
犠牲者の中には公務員も含まれている。死亡した民間人の多くは60歳以上で、素早く逃げるのが難しかった人や避難することを望まなかった人もいた。消火活動にあたっていたヘリコプターが墜落してパイロット1人が死亡した。