ロシア、「ウクライナの特殊機関要員」を拘束 車爆発による軍将官死亡で
(CNN) ロシアで発生した車の爆発でロシア軍の将官ヤロスラブ・モスカリク氏が死亡した事件に関連し、 ロシア当局は「ウクライナの特殊機関要員」を拘束したと明らかにした。
爆発は25日に首都モスクワの東32キロ以内に位置するバラシハで発生。国営タス通信がロシア連邦保安庁(FSB)の情報として報じたところによると、容疑者は爆発した車を購入した人物とされる。国籍は不明だが、FSBによれば、ウクライナの滞在許可証を所持しているという。
FSBはまた、容疑者の男が車内に爆発物を仕掛けたとしつつも、起爆はウクライナ国内から行われたとの見方を示した。タス通信が26日に公開した映像には、黒焦げの電子部品や車の部品とみられるものが映っている。
ロシア連邦捜査委員会は先に、爆発は破片を詰めた即席の爆発装置によるものと発表していた。
モスカリク氏はロシア軍参謀本部作戦総局の次長を務めていた。影響の大きい軍事ブログ「ライバー」によると、モスカリク氏は爆発時、フォルクスワーゲンの車内ではなく、近隣の建物から出てきて車のそばにいたとされる。これについてCNNは独自に検証できていない。
ロシア当局が公開した写真には、ダークグリーンのフォルクスワーゲンを運転する容疑者の姿が写っているように見える。ナンバープレートは爆発現場で見つかったものと一致する。
タス通信の映像には、男が車両に乗せられる場面や、拘束下とみられる状態でウクライナ特殊機関に採用された経験を語る場面も捉えられている。自白を強制されたのかどうかは不明。
今回の爆発に関して犯行声明は出ていない。CNNは容疑者のウクライナとの関係についてウクライナ外務省にコメントを求めている。