イランの港で爆発、死者70人に 安全手順を「順守せず」

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爆発後、煙に包まれる港湾施設=イラン南西部バンダルアバス/Meysam Mirsadeh/Tasnim News/AFP via Getty Images

爆発後、煙に包まれる港湾施設=イラン南西部バンダルアバス/Meysam Mirsadeh/Tasnim News/AFP via Getty Images

(CNN) イラン・バンダルアバスの港で大規模な爆発が発生した件で、イラン当局は安全に関する原則が順守できなかったと明らかにした。爆発の原因の特定には引き続き調査が必要だという。

目撃証言や映像によれば、輸送コンテナ内の化学物質が発火し、大規模な爆発が起きた。当局者は地元メディアに対し、少なくとも70人が死亡したと明らかにした。

報道によれば、少なくとも1000人が負傷した。イラン赤新月社によれば、負傷者のうち190人が入院している。

地元メディアが配信した監視カメラの映像には、コンテナの間で小さな火災が発生し、数人の作業員が現場から立ち去る様子が捉えられている。その後、大きな爆発が発生し、映像も途絶えた。

調査委員会は28日、爆発前に安全の原則を順守できなかったと発表した。地元メディアが伝えた。原因の特定にはさらなる調査が必要だという。

CNNは先に、イランの弾道ミサイル開発計画の燃料となる化学物質数百トンが2月にこの港に到着したと伝えていた。3月にも別の貨物が到着していた。

爆発で黒焦げになった貨物やコンテナ/Meysam Mirsadeh/Tasnim News/AFP via Getty Images
爆発で黒焦げになった貨物やコンテナ/Meysam Mirsadeh/Tasnim News/AFP via Getty Images

今回の爆発は中東での緊張が高まるなかで発生した。イランの核開発計画をめぐっては、イランと米国の間で協議が行われている。イラン高官は爆発が攻撃によって引き起こされたものだとは考えていないようだ。

CNNが位置情報を特定した動画や画像には港湾内のコンテナが積み上げられていた場所から、オレンジがかった茶色の煙が立ち上る様子が捉えられている。こうした色は、ナトリウムやアンモニアといった化学物質が関係している可能性を示唆している。

米紙ニューヨーク・タイムズは、イラン革命防衛隊と関係がある人物の話として、爆発したのは、ミサイルの固体燃料の主成分である過塩素酸ナトリウムだと報じた。

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