クシュナー氏、ロシア疑惑で議会証言 「行動は全て適切」
(CNN) トランプ米大統領の娘婿、クシュナー上級顧問は24日、ロシア政府が昨年の米大統領選に介入したとの疑惑をめぐり、上院情報特別委員会で証言した。証言後の声明で「私の行動は全て適切だった」と主張し、ロシアと共謀した事実はないと断言した。
クシュナー氏は証言の前にも、11ページに及ぶ声明で同様の主張を展開していた。大統領選前から政権移行期間にかけてロシアの駐米大使に2回、ロシア国営銀行のトップ、ロシア人弁護士に各1回会っていたことを認め、会合の詳細な内容を初めて明らかにしたが、「不適切な接触はなかった」と強調した。
また、トランプ陣営内のだれかが外国政府と共謀したとの認識も一切ないと述べた。
昨年4月から11月にかけてロシア大使と2回電話で話したとされる報道については、「記憶にない」「固定電話と携帯電話の履歴にも見当たらない」と否定した。
昨年6月のロシア人弁護士との会合は、トランプ氏の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏が、大統領選の民主党候補だったヒラリー・クリントン氏にとって不利な情報を得られると聞いて設定したことを認め、ロシア疑惑を調べるモラー特別検察官の捜査対象となっている。
しかしクシュナー氏は、トランプ・ジュニア氏が事前のメールで会合の趣旨を伝えていた部分は読まずに出席したと主張。さらに、会合の場を訪れて約10分後には補佐役に「私の携帯に電話をかけてくれないか。この会合から抜け出す口実が必要だ」というメールを送っていたことを明かした。
政権入りにともなう身元調査書でロシア関係者らとの接触を報告していなかったとの指摘に対しては、スタッフが誤って下書きを提出してしまったと説明している。