イスラエル軍、ヒズボラ工作員を拘束 特殊部隊の作戦
(CNN) イスラエル軍は3日までに、海軍特殊部隊「シャイェテット13」の作戦により、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの上位の工作員とされる人物を拘束したことを明らかにした。
イスラエル軍当局者がCNNに語ったところによると、同部隊のメンバーがレバノン北部バトルーンに上陸してこの人物を拘束し、イスラエル領へ連行した。軍の情報部隊が取り調べを進めている。
シャイェテット13はイスラエル北部の地中海沿岸にあるアトリット海軍基地を拠点とする精鋭部隊。イスラエル軍によると、敵側の領地に踏み込んで重要施設を破損させるなどの「戦略的破壊活動」を担っている。
レバノンの国営通信社NNAは2日、バトルーンの海岸で1日の夜明け前後に、正体不明の部隊による上陸作戦が目撃されたと伝えた。部隊は海岸付近の家屋で市民を拉致し、高速艇で走り去ったという。
レバノン政府は、バトルーン地区で1日の夜明けに起きた事案について、治安機関が調べていると述べた。
ヒズボラは声明で、同地区でのイスラエルによる「侵略行為」に言及したが、詳細は明らかにしていない。
イスラエル軍の同当局者はCNNに、「国家と国民を守るのに必要な行動を続行する」と語った。
ヒズボラは約1カ月前、イスラエル北部の地中海沿岸でシャイェテット13とみられる「イスラエル海軍特殊部隊」の拠点を攻撃したと発表した。イスラエル軍は当時、「負傷者の報告はない」とだけコメントしていた。