イランの最高指導者ハメネイ師、イスラエルへの報復を明言
(CNN) イランの最高指導者ハメネイ師は2日、イスラエルが同国の軍事施設を攻撃したことに対し、厳しい報復に出る考えを明らかにした。
イラン国営プレスTVによると、ハメネイ師は同日、首都テヘランでの米大使館占拠事件から45周年の記念行事に先立ち、学生らとの会合で演説した。
この中で「米国とイスラエルはイランと抵抗戦線への行為に対し、必ず厳しい対抗措置を受けることを認識するべきだ」と言明した。「抵抗戦線」はハマス、ヒズボラなどの親イラン武装組織を指している。
ハメネイ師はさらに「イランが傲慢(ごうまん)な相手に立ち向かうための準備を、全力で進めている」と述べた。
イスラエルがハマスやヒズボラの指導者らを殺害したことへの報復として、イランは先月1日、イスラエルへの大規模なミサイル攻撃を実施。これに対し、イスラエルが同25日にイラン国内の軍事施設を攻撃した。
イランが再報復に出るかどうかが注目されるなか、ハメネイ師は当初、イスラエルからの攻撃について「誇張されるべきでもなければ、過小評価されるべきでもない」と述べ、冷静な対応を示していた。
だが先月30日には、イランの高位の情報筋がCNNに「決定的で痛みを伴う」報復攻撃を予告した。
イスラエル軍関係者は31日、イランの反撃に備えて「高レベルの即応態勢」を取っていると述べる一方、反撃があるかどうかについては、イランの意思決定過程を見定めようとしていると語っていた。