ガザとイスラエルの衝突激化 ロケット弾300発、報復爆撃も
イスラエル・スデロット(CNN) イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザからイスラエルに向けて12日にロケット弾300発以上が発射されたと明らかにした。
この数時間前、イスラエル軍特殊部隊がガザで作戦を実施し、ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの銃撃戦に発展、ハマスの司令官1人を含むパレスチナ人7人とイスラエル兵1人が死亡していた。
イスラエルではガザからのロケット弾によって11人が負傷した。イスラエル軍は報復として地上からの攻撃と空爆を実施し、パレスチナ保健省によれば、ガザにいたパレスチナ人少なくとも3人が死亡した。
救急隊によると、イスラエルではガザとのフェンス近くにいたバスが対戦車ミサイルに直撃されて炎上し、1人が重傷を負った。スデロットではロケット弾が着弾して10人が負傷した。
イスラエル軍によると、ロケット弾のうち約60発は、国防軍の防空システム「アイアンドーム」で撃墜したが、残る多数が空き地に着弾した。ガザとのフェンスに近い地区では12日夜にかけて、ロケット弾に対して警戒を促す警報が鳴り続けた。
ガザ攻撃についてイスラエル軍は、数時間で20以上の目標を地上と上空から攻撃したとしている。ハマスが運営するテレビ局「アルアクサTV」もこの攻撃で破壊されたが、同局は間もなく別の場所から放送を再開した。
衝突の激化を受けてイスラエルのネタニヤフ首相は12日、テルアビブにある国防省本部でリーベルマン国防相ら高官と会合を開いて対応を協議した。
国連のニコライ・ムラデノフ中東和平担当特別調整官は同日、ツイッターへの投稿で「極めて危険かつ無謀」と指摘、イスラエルとガザの双方に自制を促した。