中国製コロナワクチン、有効性「高くない」 保健当局トップが認める
(CNN) 中国疾病予防コントロールセンター(CCDC)の高福主任はこのほど、中国製の新型コロナウイルスワクチンの有効性は「高くない」との見方を示した。異なるワクチンの接種との混合を含め防御効果を高める選択肢を検討しているという。
高氏は9日、南西部の成都市で行った記者会見で、「現行ワクチンの防御率は高くない」と述べた。
解決策として2つの選択肢を提示。一つは投与回数を増やすか、投与量または投与間隔を調整するというもので、もう一つとしては別の技術で開発されたワクチンを混合させる方法が考えられる。
中国製ワクチンの有効性は理想的な水準に届かず、防御効果を高めるために改善が必要だと高氏が公に認めるのは異例。
中国は自らを新型コロナワクチンの開発と流通のリーダーと位置付けており、インドネシアやジンバブエ、トルコ、ブラジルを含む世界各国に対し同国のワクチンの使用を促し、供給している。
中国の王毅(ワンイー)外相は3月の記者会見で、「これまでに60カ国以上が中国製ワクチンの使用を承認した。中国製ワクチンの安全性と有効性は様々な国によって広く認識されている」と述べた。
だが、中国製ワクチンの有効性が比較的低いと信頼度が低下し、中国の「ワクチン外交」の妨げになる可能性がある。