市長と村長、感染者宅に警戒マークしるし物議 ベネズエラ

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コロナ対策として、ベネズエラの首長が感染者のいる住宅に警戒マークを貼りつけている/Courtesy luisadrianduque

コロナ対策として、ベネズエラの首長が感染者のいる住宅に警戒マークを貼りつけている/Courtesy luisadrianduque

(CNN) 南米ベネズエラ中部のヤラクイ州にある都市と村落で新型コロナウイルスに感染した可能性がある住民の自宅に警戒を促す赤いマークなどがしるされ、公民権擁護のNGOの批判を招き、同国の検事総長が捜査に乗り出す騒ぎがこのほど起きた。

同州グアマの村長はインスタグラムの自らの公式アカウントに載せた映像で、新型コロナ予防策の封鎖措置の一環とその正当性を主張。

感染者がいる、あるいは感染した可能性がある住民がいることを知らせることで他の住民を守っていると説明した。民家の窓にしるされた赤い禁止マークを指差す場面もあった。

このマークを消せば1000万ボリバル(約491円)の罰金が科される。支払い能力がなければ「自発的」な7日間の地域社会への奉仕活動が必要になるとも説明した。ベネズエラの最低限の月給は1米ドル(約110円)以下で、1000万ボリバルは多くの国民が容易にねん出出来る金額ではない。

また、同州サンフェリペ市の市長室が公表した写真には、グアマ村のと内容が似た「隔離マーク」のそばに立つ軍将校の姿が収められていた。写真は市長の新型コロナ対策をたたえる趣向のなかで紹介されていたが、ソーシャルメディア上ではこの写真はその後、削除されていた。

ソーシャルメディアでは市長による新型コロナ予防策を称賛する意見が一部載っていた。同国では過去7年、経済破綻(はたん)が続いており、同国の公衆衛生部門はコロナ禍で一層の打撃を受けてもいる。

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