巨大な回し車で海上を「歩く」旅、1日で断念 米男性
(CNN) 金属製の枠にブイをはめ込んだ巨大な回し車を海に浮かべ、米フロリダ州から「歩いて」ニューヨーク州へ向かおうとした男性が、出発から1日足らずで断念して上陸した。
この男性はイラン出身の冒険家、レイ・バルーチさん。24日にフロリダ州パームコーストの海岸に現れ、海水浴客らを驚かせた。地元保安当局は同日、回し車の写真をフェイスブックに投稿した。
本人がCNNに語ったところによると、23日にフロリダ州北東部のセントオーガスティンを出発し、メキシコ湾流に乗って北上しようとした。ところが追跡システムが故障したため、約35キロ南の海岸にいったん上陸した。
新たな機器を入手して旅を続けるつもりだったが、沿岸警備隊に止められた。
沿岸警備隊の報道担当者がCNNに語ったところによると、バルーチさんは指定された安全装置とナビ機器をそろえ、伴走船を確保し、航行計画を提出するよう言い渡された。
これに対して本人は、単独での航行を希望すると語り、「ボートに資金を費やしたくない」と主張。緊急対応要員の支援団体のために資金を集めることが目的だと強調した。海岸に残された回し車を近日中に回収し、修理、改造して再挑戦するつもりだと語った。
バルーチさんは過去にも回し車で海を渡ろうと試みたことがある。2014年には沿岸警備隊に救助され、16年には出発の中止を求めた命令に従わなかったとして連れ戻された。