米国で広がる格差、経済的成功は住む場所が決める？

最高のアイデアは、実際に会う人々や私たちを取り巻く環境から日常的に受ける意外な刺激から生み出されることが多いそうである。今でも顔と顔を合わせての交流が最も大事なのだ。

経済のグローバル化と地域格差の拡大は、コインの裏表のような関係だ。そして、かつて無いほど、地域の経済環境が、経済的成功のカギとなっている。

米国内の頭脳集積地の数と個々の集積地の強さとが、今後数十年の間、国家としての繁栄の決定要因となる。工場の重要性はますます低下し、深くつながりあった高学歴労働者が集まる都市が、アイデアや知識を生み出す新たな「工場」となる。

イノベーションの中心地の成長をサポートすると同時に、他の地域の没落を食い止めることが、国としての真に重要な課題である。

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本記事は、カリフォルニア大学バークレー校の経済学教授などを務めるエンリコ・モレッティ氏によるものです。記事における意見や見解はすべてモレッティ氏個人のものです。