欧州の馬肉混入問題、ネスレも自主回収 パスタ製品など
(CNN) 欧州で牛肉として販売された食品に馬肉が混入した問題で、スイスの食品大手ネスレは18日、ドイツの業者から仕入れた牛肉に馬のDNAの痕跡が見つかったとして、この肉を使った全製品の流通をストップさせたと発表した。
同社はさらに、イタリアとスペインで販売していた冷凍パスタ2種類について自主回収を発表。フランスのケータリング業者向けに販売していたラザーニャも自主回収の対象とした。
ネスレによると、検査の結果、ドイツの業者から仕入れた肉を使った製品に馬のDNAの痕跡が見つかった。検出値は、英国の食品安全庁が定める基準を上回っていたという。ただし、食品の安全性に問題はないとしている。
この問題では、英国、フランス、スウェーデン、スイス、ドイツ、アイルランドのスーパーマーケットなどで牛肉として売られていた食品に馬肉が混入していたことが発覚し、各国の当局が対応に乗り出している。
発端は、先月アイルランド当局の調べで、ハンバーガー製品から馬と豚のDNAが見つかったことだった。特に豚を食べることが禁じられているユダヤ教徒とイスラム教徒の間で懸念が広がっている。ユダヤ教では馬肉を食べることも禁止している。