世界のパソコン出荷、過去最大の14%減 1~3月期
ニューヨーク(CNNMoney) 米調査会社IDCは10日、今年1~3月期の世界のパソコン出荷台数が前年同期比で約14%減少したと発表した。1994年にIDCが統計を取り始めてから最大の減少率だという。
IDCによると、パソコンの出荷台数は約7630万台にとどまり、下げ幅は13.9%とIDC予測(マイナス7.7%)の約2倍に達した。4四半期連続の前年割れとなった。
米調査会社のガートナーが10日に発表したデータも同じ傾向を示している。1~3月期の世界のパソコン出荷台数は7900万台で、2009年4~6月期以降で最も低い水準となった。
パソコンの大手メーカーは売り上げ低迷を打破するために新機軸を打ち出そうとしているが、なかなかうまくいかない。11年に登場した超薄型ノートパソコンの「ウルトラブック」も、売り上げは期待ほど伸びなかった。
米マイクロソフトは昨年10月に、新OS(基本ソフト)の「ウィンドウズ8」を発売。評価は必ずしも悪くなかったものの、これまでのウィンドウズの新製品発売時と比べると売り上げは伸び悩んでいる。
IDCのボブ・オドネル副社長は「ウィンドウズ8の発売はパソコン市場に活力を吹き込まなかったばかりか、逆にブレーキをかけたように思える」と言及。スタートボタンをなくすといったウィンドウズ8におけるユーザーインターフェースの「極端な変化」が不振の原因だと指摘し、この変化がユーザーを混乱させていると示唆した。