女性のほうが倫理的? 性差が及ぼす仕事への影響は
すると、倫理上の問題が存在する仕事に限って、女性は男性よりも、関心を示す度合いが平均的に低かった。
ケネディー氏は、そういった女性たちについて、仕事のために自分の価値観を犠牲にしなければならず苦しむことになると考えたのではないかと推測する。ケネディー氏は、出世はしたいが倫理面では譲れないという女性は、入社前に会社の倫理面での社風を調べるべきだと付け加えた。
また、この研究結果について、現実の世界での男女差に関する実態と一致するとの賛同が得られたという。
しかし、今回の研究以前には、女性の方が倫理性を重視するというような職場での男女の倫理観の差が語られることはなかったという。
ケネディー氏はその理由について、組織内において倫理に関する話はタブー視されており、自身が属する組織を強く非難することになる倫理面での批判はやりにくいのだろうとの見方を示す。
ただし、女性は仕事選びの際に倫理性を重視する、または、反倫理的行為を隠すか無視しがちなだけで、実際に仕事上、女性の方が男性よりも倫理的に振舞うのかどうかは不明だという。