女性のほうが倫理的? 性差が及ぼす仕事への影響は
(CNN) 高収入や出世といった仕事での成功のために倫理面で妥協することについて、女性は男性よりも消極的であることを示唆する研究結果がこのほど発表された。
ペンシルバニア大学経営大学院(ウォートンスクール)で行われた研究によれば、女性は男性よりも、仕事から「不道徳なもの」を連想する傾向にあることも分かったという。
女性のこのような傾向によって、経営学修士(MBA)のクラスや企業の幹部レベルにおける男女比の大きな格差を説明できる可能性がある。
研究を主導したウォートンスクールのジェシカ・ケネディー研究員は、より倫理的に振舞うことで、企業は有能な女性を引き止めておけるようになるかもしれないと指摘。男女間格差を抱える企業が、倫理的に仕事を遂行すべき新たな理由ともなりうるとの見方を示す。
今回の研究では3つの実験が行われたが、その中で最も示唆に富んだ実験では、詳しい職務内容や報酬などが決められた仮想の仕事を被験者にいくつか提示し、どの程度興味があるかを尋ねた。
一部の仕事では、職務をより良くこなすには反倫理的な行為も必要とされており、こういった場合、従業員は倫理性よりも利益や出世を優先すると予想されていた。