米国の5月雇用統計、予想上回るも伸びは小幅
ニューヨーク(CNNMoney) 米労働省が7日に発表した5月の雇用統計は、非農業部門就業者数が前月比で17万5000人増加し、下方修正された4月の実績(14万9000人増)をわずかに上回った。
今回、3月と4月の非農業部門雇用者の増加数が1万2000人下方修正されたが、5月の増加数は市場予想をやや上回り、7日の米株式市場は上昇して始まった。CNNMoneyによるエコノミスト調査では、15万8000人増が見込まれていた。
一方、失業率は前月の7.5%から7.6%に上昇した。しかし、これは労働人口が42万人増えたのが原因で、就職をあきらめていた人々が再び職探しを始めた可能性があり、明るい兆しといえる。
民間部門の雇用者数は17万8000人増加。業種別では、飲食が3万8000人、小売りが2万8000人、教育・医療が2万6000人、建設が7000人それぞれ増加した。一方、製造が8000人減少したほか、連邦政府の雇用も1万4000人減少した。
米連邦準備制度理事会(FRB)は、現在行っている資産買い入れの縮小を開始する条件として労働市場の「大幅な改善」を挙げているが、5月の雇用の伸びも緩やかだったことから、資産買い入れプログラムを引き続き継続すると見られる。