クライスラー、ジープ270万台のリコールに合意
ニューヨーク(CNNMoney) 米自動車大手クライスラーグループは18日、これまで拒否していた米政府からのジープ270万台のリコール(回収・無償修理)要請を一転して受け入れる姿勢を見せた。
米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)はクライスラーに対し、同社が1993年から2004年に米国で販売した「グランドチェロキー」と、2002年から2007年に販売した「リバティ(日本名:チェロキー)」の2車種について、後部から追突された際に発火の恐れがあるとしてリコールを求めた。しかしクライスラーは先週、NHTSAが指摘する危険は少ないとしてリコールを拒否していた。
クライスラーは18日、NHTSAの要請を受け入れる形で計270万台のリコールを発表したが、対象となる2車種は安全だと主張しており、今回のリコールは点検が目的で、「場合によっては」低速での衝突の衝撃を緩和するために車の後部構造の補強を行うこともありうるとしている。
一方、クライスラーにリコールを要請したNHTSAは、クライスラーが顧客やドライバーを守るための手段を講じることに合意してくれたことを喜んでいるとした上で、今回のリコールや顧客満足度向上キャンペーンの対象者は、クライスラーから通知を受け取り次第、車の適切な点検・修理を受けて欲しいと呼び掛けた。
NHTSAは今後もこの問題の調査を続けるとしている。