女性乗務員を集中採用、燃料費の削減目指す インド格安航空
(CNN) インドの格安航空「ゴーエア」は30日までに、今後の乗務員採用について女性を重点的に雇用するとの方針を明らかにした。地元紙タイムズ・オブ・インディアが報じた。
男性と比べ体重が平均15~20キロ軽い女性の積極採用で飛行時での機体総重量を減らし、価格が高騰する航空燃料の使用量削減を図るのが狙い。航空会社の営業経費で燃料費の割合は約3分の1に達するとされる。
同航空によると、機体総重量が1キロ増となれば、運航時間1時間当たりのコストは3ルピー(約5.4円)かさむ。女性乗務員の重点採用などで、年間で最大50万米ドル(約4950万円)の切り詰めが可能と期待している。
同航空は今後7年余で乗務員約2000人と操縦士の新規雇用を計画している。
機体重量を軽量化させる対策は他にも浮上している。ゴーエアのローニ最高経営責任者(CEO)によると、機内誌のサイズの縮小を検討する他、飲料水タンクに入れる量は通常、35~40%しか実際に使われていないことから今後は満杯にしない。
同航空で現在働く乗務員は計330人で、男性は130人。女性乗務員の積極採用方針を導入しても男性乗務員が人員整理の対象などにはならない。
同航空の広報担当者は、女性乗務員の重点採用について性差別には当たらないと主張。同社乗務員の性別の比率は現在、男性が4割、女性6割で、インドの航空業界では最も男性の割合が多いと説明した。将来的には業界水準である男性3割、女性7割にしたいとしている。