株価高騰も恩恵なし、投資余裕ない米国民多く
また調査会社ピュー・リサーチ・センターによると、大卒者の株式保有率は77%に達する一方、高卒以下の人々は25%にとどまる。白人の株式保有率は55%だが黒人は28%、ヒスパニックは17%とのデータもある。
株式保有者の間でも恩恵の度合いには違いがあるようだ。米連邦準備制度(FRB)の入手可能な最新データである2010年の統計を見ると、株式を保有する世帯の投資額の中央値は2万9000ドル程度。一方で、トップ10%の家計は投資額の中央値が26万8000ドルと10倍近くに達する。最近の株価高騰を反映すればさらに数値はあがるだろう。
株価高騰よりも多くの米国民に恩恵をもたらすのは、労働市場の改善や住宅価格の上昇だと指摘する専門家もいる。ピュー・リサーチ・センターのリチャード・フライ氏は、「典型的な米国の家庭では、貯金の大部分はたんす預金だ。暮らし向きがいいと感じるかどうかは収入にかかっている」と語る。