災難続きのマレーシア航空、財政悪化で政府の支援必至か
マレーシア航空は近年、格安航空を含めたライバル企業の台頭で収益減や市場シェアの縮小を被っていた。値上げをしないチケット販売や経費節減、長距離路線の廃止などの措置で経営改善を目指してきたが目立った成果は出ていなかった。過去3年は連続で赤字経営となっていた。
マレーシア政府は過去に同航空の救済に乗り出したことがあるが、いずれも一時的な効果しかもたらさなかった。スイスの金融機関大手クレディ・スイスのアジア太平洋の運輸問題担当アナリスト幹部によると、政府は約10年前に新たな国営企業を創設し、同航空の資産管理や債務などを引き受ける措置を講じた。この結果、同航空の収支は数年間収益を取り戻していたが、経営で新たな不手際などが起きると共に元のもくあみになったという。
政府は17便の墜落を受け、マレーシア航空への資金援助に踏み込むとの姿勢はまだ示していない。