次のシリコンバレーはアイオワ州に? IT企業が熱視線の理由は
ただ、アイオワ州はこの際、グーグルだけに特別に税制優遇措置を適用するのではなく、データセンター一般で使われる電力やコンピューターに関して、税金を還付するという法案を可決した。また、データセンター内のIT設備には固定資産税がかからないという措置もある。
グーグルの広報担当者は、同社がカウンシルブラフスをデータセンターの建設予定地に選んだ理由について、「エネルギーインフラや開発可能な土地、労働力がそろっていたため」としている。
ただ、データセンターが直接に雇用を生み出すわけではない。グーグルのデータセンターの場合は200人、マイクロソフトやフェイスブックはわずか数十人しか雇っていない。さらに小規模のデータセンターとなると、従業員数はひと桁だ。
とはいえ、データセンターがもたらす恩恵が雇用だけに限らないと見るのは、経済開発グループ「グレーター・デモイン・パートナーシップ」のデービッド・マーズ氏だ。州内への新規投資の流入が見込めるほか、建設業などで雇用が増えるという間接的な効果もあるという。
もともと、データセンターを建設する企業に対して与えられる税制優遇措置は、州内の製造業振興のために導入されたものだ。同氏は、「データセンターは21世紀の製造業のようなものだととらえている」と話す。