男女間の賃金格差、すべての国で 解消まで81年
ロンドン(CNNMoney) 世界経済フォーラムは、世界142カ国の男女平等の度合いを比較したランキングを発表した。同じ仕事に就く男女間の賃金格差がない国は存在せず、この格差がなくなるまでにはあと81年かかると予想している。
ランキングは各国の企業経営者に従業員の給与などの実態を尋ねた調査をもとにまとめられた。
女性に均等な機会が与えられている国の筆頭級はイタリアとイスラエルだった。ただし賃金比較では、イタリアの女性の賃金は男性の48%、イスラエルでは47%にとどまる。
男女間の賃金格差が最も小さかったのはアフリカのブルンジで、同じ仕事で比較すると女性は男性の83%の賃金を得ていた。先進国ではノルウェーとシンガポールが80%と高かった。
女性の平均収入が男性を上回ったのはデンマークのみ。これは給与の高い仕事に就いている女性が多いことによる。ただし同じ仕事で比較した場合、女性の賃金は男性の71%にとどまった。
女性議員や幹部公務員の数が男性を上回ったのは、ジャマイカ、コロンビア、レソト、フィジーの4カ国のみだった。
また、アフリカのマラウィ、モザンビーク、ルワンダ、ブルンジの4カ国では女性の就業率が男性よりも高かった。これに対してアルジェリア、イラン、シリアで仕事をもつ女性は5人中1人に満たなかった。
女性に均等な教育の機会が与えられているのは142カ国中25カ国にとどまっている。
米国の男女間の賃金格差は1ポイント改善して66%となり、ランキングの順位は142カ国中65位だった。