汚職摘発の押収品、ネットで競売 中国
香港(CNN) 中国の習近平(シーチンピン)国家主席が進めている汚職摘発キャンペーンでの押収品が、中国電子商取引大手アリババ傘下のショッピングサイト、タオバオで大量に競売にかけられている。
中国では2年ほど前から汚職の取り締まりが強化され、官僚や公務員、国営企業幹部や外国企業の従業員ら数万人が摘発の対象となった。国内500カ所の裁判所で押収された外国車や宝石、未開発の土地、ホテル、電子製品、改装したアパート、業務用のビル、ショッピングセンターなど、ありとあらゆるものが売りに出されている。
価格は、7ドルの古い携帯電話から数千万円相当の土地までと幅広い。今年4月に競売にかけられた別荘は開始価格が約3億8000万円に設定された。
サイト上では数日先の出品予定まで調べることができる。場所や価格、品目を絞り込んだ検索も可能だが、過去にだれが所有していたかといった情報は公開されていない。
従来は押収品の競売自体が汚職の温床となるケースも目立っていたため、「オンラインでの競売は透明性の確保に役立つ」(河南省の裁判所)と受け止められている。