昇進の鍵は紙とクレヨン? 潜在意識動かす「目的の視覚化」
(CNN) 史上最も成功したビジネスマンの1人であるヘンリー・フォードがかつて、こう述べている。「あなたができると思っても、できないと思っても、それは正しい」。成功をつかむには、自分にはできるはずだという自己暗示の心理が武器になるという含意と思われるが、こうした心理の力を最大限に活用するためにはどうすれば良いのだろうか。
最近の研究によると、目標を絵に描き出して視覚化し、普段はうかがい知れない潜在意識を制御することが鍵となるようだ。「目標設定は、人間が持ちうる最も強力なスキルだ」「鍵となるのは、潜在意識を使いこなすこと。潜在意識はいわば、パーソナルナビや衛星測位システムのようなものだ」。こう話すのは、「Goal Mapping(原題)」の著者であるブライアン・メーン氏だ。
目標達成にあたり潜在意識の力が大きな助けとなるのは、最近の研究によっても示唆されている。細胞生物学の知見によると、意識が処理できる情報は1秒間に40ビットでしかないが、他方、潜在意識の場合は1秒間に4千万ビットも処理できるという。また、いったん目標が意識に植えつけられると、目標達成に向けて潜在意識が知らぬ間に休みなく働き続けることも判明している。
メーン氏は、表面的な意識がコンピューターのスクリーンにあたるとすれば、潜在意識は映像を動作させる内部プログラムのようなものだと説明する。ここで問題となるのは、意識のスクリーンの背後にある潜在意識について、自分では知ることもできなければ、制御することもできないということだ。