米エイボン、中国で賄賂工作 グッチやティファニーなど贈呈
香港(CNNMoney) 米証券取引委員会(SEC)は20日までに、米化粧品大手エイボンが中国政府当局者に高級ブランド品などを贈り、事業の許認可での便宜を得ていたとして1億3500万米ドル(約162億円)の罰金を科したと発表した。
賄賂の総額は800万ドル相当とされ、米連邦海外腐敗行為防止法(FCPA)違反となった。
収賄したのは消費者販売の新たな規制に関する当局者とされ、現金をもらった他、高級品の贈呈、遊興でのもてなしや旅行の接待などを受けていたという。高級品にはグッチのバッグ、ルイ・ヴィトンの製品やティファニーのペンなどが含まれていた。同社は2006年3月、中国市場で直接販売出来る認可を獲得していた。
SECによると、エイボンはこれら贈賄費用を従業員の営業活動経費などとして計上していた。
同社の声明によると、SECや米司法省との今回の罰金支払いに関する合意事項の中には、少なくとも18カ月間にわたり企業倫理順守に関する監視を受けることも含まれた。
海外での活動に絡みFCPA違反に問われている米企業は多く、JPモルガンなどの銀行多数は現在、中国での社員雇用をめぐって調査を受けている。また、中国に進出する欧米企業が汚職容疑などで中国当局の摘発を受ける例も目立っている。