経営破綻の米イースタン航空、来春復活へ チャーター便で
マイアミ(CNN) 1991年に経営破綻(はたん)し消滅していた米国の元大手のイースタン航空が来年3月にチャーター航空会社として復活する見通しとなった。
既にボーイング社の737-800型機を発注しており、今月19日には拠点となるマイアミ国際空港への乗り入れ試験も実施した。
乗務員や操縦士の採用も進めている。同航空の公式サイトによると、最初にパイロット10人を確保し、その後、25~30人を追加雇用する。
「イースタン・エアラインズ・グループ」は今年、米運輸省に営業許可を申請。ウェーゲル最高経営責任者(CEO)は今年1月、就航開始は12月になると発表していた。営業開始の遅れは、支援する投資家の確保に手間取ったためとしている。
同CEOによると、最初の乗り入れ路線はまだ決まっていない。最初はチャーター便で運航し、その後に定期便に切り替える計画。定期運航の開始時期も明らかでない。
旧イースタン航空は、創設された1927年から91年までマイアミを本拠地にしていた。2代目のイースタン航空は2009年に破産裁判所から旧航空の商標とロゴを買い取っていた。
旧航空は米東部地域に路線を築き、主要航空の1社との評価も得ていた。ニューヨークからボストンやワシントンへのシャトル路線を開設した最初の航空会社でもあった。ウェーゲルCEOによると、1980年代の一時期には、シャトル路線や南米路線が好調で米航空会社の中で最大の輸送乗客数を誇っていた。
しかし、86年に身売りされ、89年には倒産法の適用を申請。その後も労働争議の発生や91年1月の湾岸戦争の発生に伴う乗客離れに襲われ、同年に営業を停止していた。