CNN、報道用に無人機利用の研究開始 米政府が初の許可
ニューヨーク(CNNMoney) CNNは15日までに、米連邦航空局(FAA)の特別許可を得てニュース取材などの報道目的に無人飛行機を用いる研究開発を実施すると発表した。
米政府がこの種の計画を認めるのは初めてで、米ジョージア工科大学の研究機関と共同でニュース取材などを想定してカメラ搭載の無人機を飛ばし、関連データの収集に当たる。FAAはこれらのデータを踏まえ報道目的の無人機利用の指針作成などに役立てる方針。
CNNの法務問題担当幹部は良質なビデオジャーナリズムを目指す上で無人機の使い方でどのような選択肢が生まれるのかを検討すると指摘した。今回の研究開発計画が米の空域での安全かつ広範な無人機の利用につながることを期待するとも語った。
FAAは現在、航空機と接触する恐れがあるなどとして米国内での無人機利用を規制している。実際、昨年10月には空中での無人機との遭遇が41件発生したとの操縦士の報告が発表された。無人機の墜落や衝突で被害が出る可能性も指摘されている。
一方で米国内の一部の無人地域を対象に商業利用を目的として無人機の試験飛行を許可してもいる。一部の軽量な無人機に限り最大高度約122メートルまでは商業飛行も認めている。
ただ、FAAは今年、無人機の技術などが拡散しつつある現状を踏まえ、これらの規制の一部を緩和する見通し。研究や救難の目的の他、ニュース報道の取材記者が立ち入ることが出来ない危険な地域への飛行も認める可能性がある。
フェイスブックやアマゾン、グーグルなど米企業の間でも事業推進に無人機を生かす動きが加速している。