ギリシャ国民投票間近、賛否は伯仲 双方が大規模集会
ロンドン(CNNMoney) 財政危機に揺れるギリシャで5日、欧州連合(EU)などが追加支援の条件として提示した緊縮財政策受け入れの是非を問う国民投票が行われる。世論調査の結果では賛成派と反対派が伯仲しており、3日夕方には、双方の支持者が首都アテネで大規模な抗議集会を開いた。
賛成派の抗議集会に参加したのは推定2万人。一方、近隣で行われた反対派の集会にもほぼ同数の人が集まった。
現地からの報道によると、反対派の集会の前には、デモ隊の若者と警官隊の間で小競り合いが発生。警官隊が催涙スプレーを使用して投石などを阻止する事態に発展した。
投票者に求められているのは、ギリシャ政府が拒否し、EU側も失効させた金融支援策についての賛否のみ。ただ、国民投票ではこれ以上のものが賭けられている。
ギリシャのチプラス首相は、債権団との交渉を有利にするため、国民に反対票を投じるよう呼びかけている。痛みが少ない条件での金融支援増額に加え、大幅な債務免除を引き出すのが狙いだ。