車体は木製、トヨタのコンセプトカー「SETSUNA」
(CNN) トヨタ自動車はこのほど、車全体を木で作ったコンセプトカー「SETSUNA」を発表した。
イタリアのミラノで今月開催の「ミラノデザインウィーク」で正式にお披露目となった。最高時速は約45キロで、道路で実際に使用するよりも象徴的な意味合いが大きい。
トヨタは同車について「木で作られた家族の財産」と形容。時間を超えて家族に受け継がれていく車となっている。
トヨタによれば、「幾世代にもわたって家族が愛を注ぎ込むことで、その車が他の何にも替え難い価値あるものになっていく、私たちのそんな思いを託した車である」としている。
車体の材料には主に木を選定。時を経るに従い、木の色合いは変化していくが、木の車体に現れる変化は、所有者との間に築いた絆や共に歩んだ経験を象徴しているという。
ダッシュボードには、家族と共に歩んだ年月を最大で100年まで記録する時計が設置されている。
同車の車体は86枚の木のパネルで構成されており、「送り蟻(あり)」「くさび」と呼ばれる日本伝統の接合技術で1枚1枚つなぎ合わされている。これによりネジを使わなくてもパネルを接合することが可能になった。メンテナンスに際して車体全体を分解する必要もなく、個々のパネルを取り外して交換することができる。