イラン、米ボーイングと旅客機調達で合意
ニューヨーク(CNNMoney) イランのアッバス・アホウンディ道路交通・都市開発相は16日までに、同国が米航空機製造大手ボーイングから旅客機を購入する契約で合意したと発表した。
イランの国営メディアが伝えた。契約内容の詳細は今後数日内に明らかにされる見通し。今回の合意が事実なら、核開発問題に起因するイランに対する欧米の経済制裁の今年1月の解除以降、米企業にとってはイランとの初の大型契約となる。
イランの航空業界は経済制裁の影響などで機材の老朽化が進み、安全運航も世界で最も危ぶまれる水準と指摘されていた。機材更新が必要なのは数百機規模ともされている。アホウンディ氏は今回の契約合意は国際的な航空路線網への復帰を求めるイランにとって新たな里程標になると歓迎した。
経済制裁解除を受け、他の航空機メーカーもイラン市場への食い込みを図っており、イラン航空は欧州エアバスから118機の調達を決めている。
ボーイングは14日、旅客機や関連サービスの売り込みでイラン側と交渉中の事実は認めたものの、詳細には触れなかった。さらに、イランへの旅客機輸出については米政府の認可が必要であることにも注意を向けた。経済制裁の解除は金融や原油関連が大部分で、旅客機や関連部品は個別の事例ごとの検討が条件付けられている。
軍事技術、テロや人権問題関連に絡む制裁は依然有効で、米国民によるイランへの直接投資などは禁じられたままとなっている。