米フォード、メキシコ工場新設を中止 国内で雇用拡大へ
ニューヨーク(CNNMoney) 米自動車大手フォード・モーターがメキシコで計画していた新工場の建設を中止し、ミシガン州で新たに700人を雇用する方針を明らかにした。
フォードのマーク・フィールズ最高経営責任者(CEO)は3日、CNNとの単独インタビューで、新たな投資はトランプ次期大統領が打ち出しているビジネス環境への「信任投票」だと述べた。
一方で「トランプ氏との間で取引があったわけではない。我が社の事業のためにしたことだ」と強調した。
フォードは昨年、コスト削減の一環として小型車「フォーカス」の生産拠点をミシガンからメキシコへ移すため、同国に16億ドル(現在のレートで約1900億円)投資して工場を新設する計画を明らかにしていた。
しかし今回の発表によると、フォーカスはメキシコの既存工場で生産する。新工場の建設を取り止める代わりにミシガン州フラットロックの工場に7億ドルを投資して700人を採用し、電気自動車(EV)や自動運転車の生産に力を入れるという。
フォードは、電気自動車の売れ行きが今後15年以内にガソリン車を上回るとの見通しを示し、向こう5年間でEV7車種の発売を予定している。