世界最古の伊銀行が深刻な経営難、公的資金要請へ
ロンドン(CNNMoney) 営業中の銀行では世界最古とされるイタリアのモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行は25日までに、深刻な経営難を克服する増資計画が不調に終わったとして同国政府に公的資金の投入を求める考えを明らかにした。
政府もこの事態を見越し、200億ユーロ(約2兆4600億円)の救済資金を準備していた。巨額の不良債権を抱える同銀は要請する公的資金の金額を明らかにしていない。増資計画では50億ユーロを見込んでいた。
国民投票を受けたレンツィ首相の辞任など政局の混乱や経済的な不透明感が強まる中で、増資に応じる投資家を確保出来なかった。
公的資金の注入が決まっても、同銀の債券購入者などが金銭的な出血を強いられる事態も予想される。欧州連合(EU)は政府が銀行に公的資金を投入する前に債券保有者などにも損失を求めるルールを新たに導入しており、保有者が反発する可能性もある。