富裕層向け旅券番付 トップはスウェーデン、欧州が上位独占
香港(CNNMoney) 世界各地を自由に飛び回りたい富裕層に適したパスポート(旅券)のランキングで、スウェーデンがトップの座を獲得したことが8日までに分かった。
米国のコンサルティング会社、ノマド・キャピタリストが世界199カ国のパスポートについて、保有者がビザ(査証)なしで入国できる国の数、外国に住んだ場合にかかる税金、国際的な評価、二重国籍や多重国籍の許容度、個人的自由の度合いを比較。各国の「市民権の真の価値」を示そうと、総合スコアの順位を発表した。
それによると首位はスウェーデンで、2位以下にはベルギー、スペイン、イタリア、アイルランドが名を連ね、欧州がトップ10を独占した。最下位はアフガニスタンだった。
米国はスロベニアと同率の35位にとどまった。同社の創業者、アンドリュー・ヘンダーソン氏によると、ビザなしで入国できる国と個人的自由ではトップクラスだったが、米市民が世界のどこに住み、どこで得た所得にも全て税金を課す制度がスコアを引き下げた。
米経済誌フォーブスによると、この税負担をきらって、昨年は記録的な数の米国人が市民権を放棄した。
米国の国際的評価もあまり高くない。これは、米国のパスポートを持つ人が入国を拒否されたり、渡航先で敵視されたりする可能性があることを意味する。
一方、スウェーデンのパスポートを持っていればビザなしで176カ国に入国できるほか、外国に住めば課税されることはなく、国際的な評価も高い。ヘンダーソン氏は「スウェーデンとけんかしている国はそう多くない」と指摘した。