豪カンタスCEOがパイ攻撃の被害、同性婚支持で抗議受ける
香港(CNNMoney) 同性婚支持を表明しているオーストラリア・カンタス航空のアラン・ジョイス最高経営責任者(CEO)が、講演中にいきなり顔面にパイを押し当てられる被害に遭った。ジョイスCEOは10日に出した声明で、同性婚支持の姿勢は変わらないと強調した。
騒ぎが起きたのは9日午前。西部パースで開かれたビジネスイベントでジョイスCEOが講演を始めた直後に、男が壇上で背後から近づき、ジョイスCEOの顔面にパイを押し当てた。
男はすぐに警備員に取り押さえられ、ジョイスCEOは顔をぬぐった後に講演を続けた。
男はその後、地元メディアの取材に対し、同性婚を支持するジョイスCEOに物申したかったと主張。「今は本当にひどいことになっている。その問題の先頭に立っているのがジョイスだ」とかみついた。
カンタスをはじめとするオーストラリア大手企業の経営者は今年3月、政府に対して同性婚の合法化を促す書簡を送っていた。
ジョイスCEOは10日の声明で、「私の意見は変わらない」「我々は今後も先住民との和解、性の多様性、結婚の平等を含む社会問題の重要性について発言する」と表明。記者団に対し、「どんな嫌がらせを試みようが、私たちを黙らせることはできない」と力を込めた。
オーストラリアでは先月、政府への圧力を強めようと、同性婚合法化を求めるキャンペーンが開始され、カンタスなどの大手企業が後押ししている。