英BAのシステム障害、3日目も混乱続く 30日にも復旧へ
ロンドン(CNN) 英航空会社ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)で起きた大規模なシステム障害は、3日目に入った29日も一部の便が欠航するなど影響が続いた。30日にはロンドンの空港で全便の運航を再開できる見通し。
システム障害は27日に発生し、70カ国の170空港でシステムがダウン。英国では国民の祝日に当たる29日も混乱が続き、少なくとも7万5000人に影響が出ている。ロンドンのヒースロー空港では同日、短距離便や英国内便の欠航が相次いだ。
原因について、BAのクルーズ最高経営責任者(CEO)は、「異常な電力サージが発生してITシステムが崩壊し、便の運航や手荷物処理、顧客との通信に使うシステムがすべてダウンした」と説明。バックアップ用のシステムも機能不全に陥ったとしている。
クルーズ氏はさらに、「現時点で事態の全容はつかめていない」と述べ、これまでは事態を正常化させることに重点を置いてきたと強調した。復旧が完了した時点で原因究明のための徹底調査を行い、再発防止策を講じる方針。
同氏によれば、29日までに全便の95%が正常に戻り、乗客の3分の2はこの日のうちに目的地に到着できる見通しだという。