インドでF16戦闘機の共同生産に合意 米ロッキード社
ニューデリー(CNNMoney) 米ロッキード・マーチンとインドの「タタ・グループ」は29日までに、F16型戦闘機をインド国内で共同製造することで合意したと発表した。パリ航空ショーで明らかにした。
ただ、両社はCNNMoneyの取材に、この合意の遂行についてインド政府が同国空軍への戦闘機供与の契約を同社に付与した場合とも付け加えている。インドのモディ首相は26日、ホワイトハウスでトランプ大統領と会談、防衛協力強化などについて合意した。
ただ、米ホワイトハウスが発表した両国首脳の声明はF16のインド内での共同生産については触れていない。
インド空軍は新たな戦闘機調達に動いているとされ、その規模は最大150機で総額は120億米ドル(約1兆3560億円)に達する可能性がある。航空機などを手掛けるスウェーデンの「サーブ」が戦闘機「グリペン」を売り込んでいるとされ、ロッキード・マーチンはF16の共同生産でこの競争を制することを期待している。
インドでのF16製造が実現した場合、同国を世界市場を視野に入れた同機の生産や輸出拠点にすることも計画。物づくりで「インド製」の拡大を望むモディ首相の政策に合致もしている。
タタ・グループの報道担当者は、インド内でのF16製造計画が実現しなかった場合、同機の部品を国内で手掛ける協議も行っていることを明らかにした。
トランプ米大統領は米国製品の購入や米国人の雇用を重視しているが、インド内でのF16製造はこれに逆行するものではなく米国内で部品関連企業を含め数千の雇用先を支えると説明している。