7月の英自動車販売、9.3%減 EU離脱の不透明さ影響
ロンドン(CNNMoney) 英国での7月の自動車販売は前年同月比9.3%の減少だったことが7日までに分かった。英自動車工業会(SMMT)が明らかにした。販売減は4カ月連続。自動車販売の減速は英国が欧州連合(EU)と進めている離脱交渉の不透明さが影響していそうだ。
SMMTの最高責任者を務めるマイク・ホーズ氏は、消費意欲や景況感の悪化が新車需要を押し下げていると指摘。「政府はEU離脱に関する具体的な計画の提示に向けて、早急に行動しなければならない」との見方を示す。
英国は6月にEUと離脱についての交渉を開始した。しかし、将来の見通しについては、ほとんど明らかになっていない。
企業は、より多くの情報が出てくるまで待っており、投資を遅らせている。消費者も大きな買い物を避けつつある。
消費の減速は、ポンド安の影響もありそうだ。2016年6月の国民投票以降、ポンドは13%の下落を見せている。通貨が安くなると、輸入品はより高額になる。
英国で製造される車の部品は60%近くが海外製で、その多くはEUから来ている。製造された車の約55%はEU市場で販売される。EUからの離脱により何らかの関税が新しく課されれば、国内の自動車メーカーの収益性にとって大きな打撃となりそうだ。