シーズン迎えるカリブ海の観光産業、復興への長い道のり
ニューヨーク(CNNMoney) これから観光シーズンを迎えるカリブ海地域だが、立て続けに襲来したハリケーンによって、一部の地域では、主要な産業である観光業にも影響が出そうだ。
「イルマ」と「マリア」の2つのハリケーンが短期間にカリブ海地域を襲った。建物は破壊され、通信設備に影響が及び、数十人の死者も出た。
カリブ開発銀行(CDB)の幹部ジャスティン・ラム氏は、被害の全容を把握するには時期尚早だと語る。
ラム氏によれば、観光客が1%減少すると、カリブ海地域では約1億3800万ドル(約154億円)の消費が失われることにつながる可能性がある。長期的にみると、地域経済にとって2億1400万ドル規模の打撃となるかもしれないという。
ただ、前向きな要素もありそうだ。カリブ観光機構(CTO)によれば、地域の約75%はハリケーンによる被害を免れた。
セント・マーチン島では空港が再開した。アンギラ島でも地元の飲食店が営業を始めたという。
プエルトリコの地元企業によれば、同地でもすでに再建が始まっているという。首都サンフアンの空港や港は稼働できる状態となっており、地元ホテルの多くも新たに予約を受け付けるとみられている。