アメックス、来春から購入時のサイン不要 不正防止策が向上
ニューヨーク(CNNMoney) 米クレジットカード大手、アメリカン・エキスプレス(アメックス)は11日、店舗での購入時に顧客に求めていたサインの記入について、来年4月から廃止する方針を明らかにした。不正防止策の向上によって、サインの必要性が低下したとしている。
アメックスは声明で、支払い環境の変化によって、顧客の手間を省くことができるようになったと指摘。同社はまた、不正防止策の進展により、詐欺行為に対抗するための手段としてはサインはもはや必要がなくなったと述べた。
アメックスはすでに米国では50ドル(約5600円)未満の買い物についてはサイン記入を停止している。米国以外でも金額に違いがあっても、サインを求めない国もある。アメックスによれば、米国以外では、サインの利用がすでに一般的でない国もあるという。
小売り世界大手の米ウォルマートも、こうした取り組みに賛意を示している。
データ分析企業エクスペリアンによれば、顧客がサインを記入するのにかかる時間は数秒間だとしても、サインを求めたり管理したりするのに店側にはコストがかかる。また、わずか数秒とはいえ、支払いに関するプロセスがスピードアップすれば、費用の削減や顧客とのトラブルの抑制につながる可能性があるという。