ディズニー、21世紀フォックスの映画事業など買収
ロンドン(CNNMoney) 米娯楽・メディア大手ウォルト・ディズニーは、21世紀フォックスの映画やテレビなどコンテンツ事業の大半を524億ドル(約5兆8800億円)で買収する計画を発表した。
ディズニーの展開する有料ケーブルテレビ事業は、米ネットフリックスのようなストリーミングサービスの台頭によって脅かされつつある。今回の買収によって業界の再編を促し、ハリウッド大手2社のコンテンツを組み合わせてデジタル業界に対抗する。
ディズニーはフォックスの映画事業や地域スポーツネットワーク事業、ケーブルチャンネルのFXおよびナショナル・ジオグラフィックを買収するほか、動画配信サービスのHulu(フールー)や、欧州の有料テレビ局スカイの株式も取得する。
フォックスは買収完了前に、放送事業やニュースチャンネル、ビジネスネットワーク、全米スポーツネットワークなどの事業を切り離し、新会社として独立させる。フォックスを率いるメディア王ルパート・マードック氏の14日の発表によれば、こうした事業はいずれニューズ社と合併させることを目指す。
スポーツ専門チャンネルのESPNなどを主力とするディズニーは、消費者のテレビ離れが進み、ネットフリックスのような直接配信型のストリーミングサービスが台頭する中で、苦戦を強いられていた。
今回の買収によってディズニーは、ストリーミングサービスを中心とするコンテンツの拡充を図る。フールーの買収に加えて、スポーツとエンターテインメントを専門とする2つのストリーミングサービスを立ち上げる計画で、ネットフリックスを通じたコンテンツの配信は中止する。