パキスタン、貿易決済通貨に人民元 トランプ氏の批判直後
ニューデリー(CNNMoney) パキスタンの中央銀行は7日までに、中国との貿易決済の通貨に同国の人民元の公式採用を決めたと発表した。両国間の今後の貿易は、米ドルなど他国通貨に頼ることなく人民元で処理することが可能となった。
パキスタン中銀の今回の決定は、トランプ米大統領がツイッターでパキスタンのテロ対策を不十分とし、米国は15年間にわたって援助資金をだまし取られたなどと非難した直後に打ち出される格好となっている。
トランプ政権はその後、パキスタンに対する2億5500万ドル(約288億円)相当の軍事関連援助の凍結を確認。一方、パキスタン政府はトランプ氏の言動は「全く理解出来ない」として強い失望感を表明していた。
パキスタンの公式統計によると、同国の輸入で中国が占める比率は最大の約28%。輸出では、米国と英国に次ぎ中国が3位となっている。
パキスタン中銀は、拡大し続ける対中貿易で人民元が今後、大きな役割を果たすことを予想している。