黒人の失業率が過去最低水準に、昨年12月は6.8% 米
ニューヨーク(CNNMoney) 米労働省は7日までに、アフリカ系(黒人)米国人の失業率は昨年12月、6.8%となり、少なくとも1972年以降では最低水準を記録したと報告した。
ただ、他の人種と比べればはるかに高い水準に依然あるとも指摘。白人の昨年12月の失業率は3.7%、アジア系は2.5%、ヒスパニック系は4.9%だった。米国全体では4.1%と、過去17年間では最低水準に匹敵していた。
同省は人種別の失業率などの統計収集を1972年に開始していた。
黒人の失業率は2000年代後半の深刻な不況時には極めて高水準な状態が続き、10年3月には16.8%にも上昇していた。
黒人の就業率は昨年、増加基調に転じ約48万人が新たな職を得ていた。増加は8年連続だった。ただ、白人の新規の就職者は約120万人と黒人の倍以上の水準だった。経済的な不平等や白人の労働人口の規模が黒人と比べかなり大きいなどの要因が絡んでいる。
労働省統計によると、黒人層は低賃金の勤め先が目立つ。具体的には小売業、レストラン、バーなどの職種となっている。黒人の週給の中間値は昨年秋、696ドルで、白人の887ドルやアジア系の1010ドルに比べ少ない。最低の週給はヒスパニック系の655ドルだった。
黒人男性の週給は744ドルで、女性は658ドル。白人男女の場合はそれぞれ965ドルと791ドルだった。