中国、米財務長官との直接交渉を「歓迎」 貿易摩擦問題
ニューヨーク(CNNMoney) 米中間の貿易摩擦問題で、ムニューシン米財務長官が中国を訪れて直接交渉する用意があると発言したことを受け、中国側は22日、これを歓迎すると表明した。
ムニューシン氏は21日、米首都ワシントンでの記者会見で、中国訪問が「検討されている」と明言。「時期についてコメントしたり、断定的なことを言ったりするつもりはない」と述べる一方、中国側と合意に達する可能性を「慎重な姿勢ながら楽観視している」と語った。
同氏はこの日、ワシントンで開かれた国際通貨基金(IMF)と世界銀行の春季総会の合間に、中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁とも会談した。
中国商務省は22日の声明で「米国から北京で二国間の貿易協議を開く用意があるとのメッセージを受け取った」「中国はこの動きを歓迎する」と述べた。
米財務省高官は記者団から「ムニューシン氏の訪中は米中間の交渉が順調に進んでいることの表れか」と質問され、交渉の見通しは明るいとした同氏の発言に同意すると答えた。
米中間では最近、貿易摩擦が深刻化し、本格的な貿易戦争への突入も懸念されていた。
ムニューシン氏は、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が20日に核実験の中止を表明したことにも言及。対北制裁への中国の協力が「大きな助け」になっていると評価した。同氏は一方で、米国は北朝鮮が核開発を放棄するまで「最大限の圧力」をかけ続けると強調した。